綾瀬駅


家の前でこの夏はじめて蝉をみた
夏になるとちゃんと蝉がいて
ちゃんと汗をかいて
チョコレートより
アイスクリームが食べたくなる
善より悪の方が格段と強くて
優しい人がいつも負けてしまう
悔しいけど私に出来ることは無い
新しい神様ができたら
それまでのことなんて
あっという間に忘れてしまうの?
ラブリーサマーちゃんがカバーした
繰り返し聴いてバイトに向かった
いつだって支離滅裂な
文章と言葉と態度で誤魔化して
言いたいことなんて本当は
何もないのかもしれない
珍しいと思ったことも
不便だと感じたことも
人の優しさも居心地の悪さも
誰かの存在も新しい通学路も
全部がすぐに当たり前になるから
人間の順応性の高さは凄い
でも全部新鮮に受け止めたいし
当たり前になんかしないで欲しい
カロリーメイトしか食べてないのに
痩せないし30キロ台にもなれないし
死にたいな
この歌詞すごく女の子だなあ
暇からきていたこの執着にも
飽きてきちゃったから
次は何に執着しようかなって
結局何も変われないままじゃん
 自分は変わりたいくせに
他には変わって欲しくないだなんて
よく言えたもんだな
変わって欲しくないんじゃなくて
変わっていく様を
すぐ近くでみせていてほしいだけ



負け

 

何と闘ってるのかわからないのに

負けたくない気持ちばっかり強い

武器も気合いも無い相手もいないのに

いつでも絶対的な肯定をしてくれる人が

肯定されないのはなんでだろう

いつでもあの曲があれば最強になれた

それだけでお腹いっぱい幸せなのに

人が好きじゃないと思いつつ

沢山の人に憧れてすぐに好きになる

話を聞いてくれる人が欲しい

なにが正解なんてわからないし

人の気持ちを考える余裕すらない

みんな好きなものを守るのに精一杯

それがどんなにかっこいいことか

私もほんの少しずつその内側に入りたい

好きな人の言葉が大好きだけど

それ以上に

好きな人に向けられている多くの言葉が好き

愛情を表現する言葉は

私が思ってる以上に

あまりにも多くって全部が綺麗

どこを取っても愛に溢れてる

あの空間がたまらなく好き

愛情の深い人の周りにはいつだって

愛情の深い人が集まっているなぁ

私は今までもきっとこれからも

どこにいったって好きと嫌いを

上手にわけるんだろうな

嫌いなものは嫌いでいいから

邪魔だけはしないで欲しい

 そうすればもう少し

みんなが優しくなれるのに




 

 

 

賞味期限

 

長続きをした試しがない

うだるような暑さも

心地よいクーラーの事も

何ヶ月後には忘れて

また一年後に新鮮な気持ちで夏を迎える

ガムに賞味期限が無いことを知らずに

一生懸命表記を探すおばさんのことも

この一曲があれば無敵だって

本気で思ったことも

戦ってもいないのに負けた

気持ちを味わうことも

変わらない何かに

安心し続けていたことも

変わっていくものが

キラキラして見えたことも

いつもの夜ご飯も会話も治らない癖も

部活の後のシーブリーズのにおいも

毎日乗ってた電車の時間も

好きな本の好きな言葉も

全部忘れちゃって

明日の自分が

また違うものを大事にしてることが恐い

全部忘れたくないし

全部を大事にしたいのに

私を救ってくれたものを

私が救うことができない事実が悲しい

あの曲を初めて聴いた時の

衝撃をずっと味わっていたい