2015-01-01から1年間の記事一覧

いちご味

季節を問わず空気の匂いを吸い込むと高校生の頃を思い出す 部活からの帰り道 友達との登校 体育の長距離走 卒業が現実味を帯び始めた頃のこと 黒タイツの暖かさ これが、冬の匂いの記憶 誰にでも勝てるような気がしていたし 何にでもなれるような気がしてい…

身長が一ミリも伸びなくなった体重は少し増えて年齢はひとつ増えた文章をかかなくなった代わりに人の話を聞くことが好きになったいろんな人がいることを知ったしょうがないで済ませないといけないことも沢山あるし興味ない 知らないじゃ許されないことも沢山…

高校生と永遠のこと

『終わりがあるから楽しいんだよ』学校からの帰り道卒業したくないと嘆く僕に彼女は言った吐く息は白くて空気はツンと冷たい駅のホームで別れ、彼女は反対側のホームに向う僕は肩に掛けたエナメルバッグを地面に置き、ベンチに座ったこんなに寒いのにあと15…

背負い込む必要なんてないよだって助けられないもん

完成より未完成が綺麗だったり完璧より不揃いに安心したり完全より不完全が可愛かったり勝ちより負けに感動したり清潔感より生活感にキュンとしたりするんでしょ、それならもう正解だけを教えてほしいそうしたら君の一番をとる為に毎日一生懸命になれるのに…

冗談のつもりだった

夏と秋が交互に出てきて そのうちすぐに寒いねなんて言い合う 今年の夏をクローゼットに入れて 慌てて去年の冬を引っ張りだす いつでも悪意が善意に余裕で勝って 画面を挟めばいくらでも殴れるし 本当のことなんて対して重要じゃないみんなだってそうしてる…

待ちに待ったちゃおの発売日に近所のコンビニに買いに走っていたあの頃からもう何回の夏だろうプールの授業が嫌で生徒手帳に友達が親の字を真似て見学の意を書いてくれていた夏水筒の氷だけが涼しい音を立てて嫌だと思いながらそれでも毎日部活に向かってい…

少しおかしい

好きを続けるのは難しくて時々嫌になるいっそのこと嫌いになれれば知らないままでいれたらよかったけどこんなに好きになれるものを知らないまま生活してたかもって想像するのはもっと怖い8月になる度に谷川俊太郎さんのネロを読む初めて読んだ時は私も十八…

留守電

夏になると必ず去年の夏に戻りたいと思う 来年の今頃は多分今年の夏に戻りたいってもしかしたら泣いているかもなそれくらい今年の夏と来年の夏は違ってしまう、悲しいけど誰かが頑張ってるから誰かも辛いから頑張ろうなんて思えない、だって関係ないもん周り…

綾瀬駅

家の前でこの夏はじめて蝉をみた夏になるとちゃんと蝉がいてちゃんと汗をかいてチョコレートよりアイスクリームが食べたくなる善より悪の方が格段と強くて優しい人がいつも負けてしまう悔しいけど私に出来ることは無い新しい神様ができたらそれまでのことな…

負け

何と闘ってるのかわからないのに 負けたくない気持ちばっかり強い 武器も気合いも無い相手もいないのに いつでも絶対的な肯定をしてくれる人が 肯定されないのはなんでだろう いつでもあの曲があれば最強になれた それだけでお腹いっぱい幸せなのに 人が好…

賞味期限

長続きをした試しがない うだるような暑さも心地よいクーラーの事も 何ヶ月後には忘れて また一年後に新鮮な気持ちで夏を迎える ガムに賞味期限が無いことを知らずに 一生懸命表記を探すおばさんのことも この一曲があれば無敵だって本気で思ったことも 戦…